とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
株式会社 アールピーアイ栃木
■施設・事業所情報
名称 下野市立グリム保育園 種別 保育所
代表者氏名 大橋 多香 利用人数(定員) 136
所在地 〒329-0503
栃木県下野市下長田69
TEL 0285-52-1127
■第三者評価の受審状況
評価実施期間 平成29年10月2日(契約日)~ 平成30年3月30日(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2回 (平成20年度)
■総評
◇特に評価の高い点
1 子ども一人ひとりを大切にした保育が行われています。
本園では「子どもは一人ひとりみんな異なり、同じ子どもは誰もいない。みんなそれぞれ違った個性や発達であり、同じことをさせようとすると子どもにとって苦痛である。一人ひとりが生き生きと、やりたい事を見つけて遊ぶ。生き生きと遊び込める、そんな場所でありたい。」との思いを持ち、保育が行われています。
園庭で多くの子どもたちが活動している時のこと、どんぐりを落として探している男の子を見て、他のクラスの男の子が一緒に探しました。見つからないまま時間が経ち、部屋に戻る時間になりました。他の子どもはクラスに戻り、3人に戻るように呼び掛けていましたが、3人は探し続けていました。それを「時間」といって部屋に帰らせようとするのではなく、3人を黙って見守る職員がいたことに園長は感動していました。
あるクラスでは、段ボールで仕切った読書コーナーで読書をする子どもがいたり、編物をしたり、カード遊びをしたりと、さまざまな遊びが行われていました。
子ども一人ひとりの思いを受け止め、生き生きとやりたい事を見つけて遊ぶ、その様子を随所に感じることができました。

2 自己評価から改善点を見出し取組んでいます。
職員は毎年「保育者のための自己評価チェックリスト」を用いて、自己評価を行っています。園では各職員の評価をまとめ、園全体の評価につなげ、課題を抽出しています。今年度は、①「特別支援教育・障害児保育」、②「保育内容:環境」、③「保育内容:表現」が園全体としての大きな課題となっているとの結果が得られました。
さらに、この課題に対して職員のグループワークにより提案をまとめています。①に対しては「担当保育士から現状や課題を聞いて話し合う場を設ける」や「保護者に専門の先生から話をしてもらう」、「こばと園と定期的な情報交換や見学などを行なう」などの提案が、②については「環境設定のブロック会議を行い計画・反省・改善点を話し合う」や「保育マップを活用し話し合う」などの提案が、③では「手作り楽器を作って自由に使えるコーナーを設定する」や「保育士自らが楽しむ」などの提案が出されました。職員自らがグループワークにより課題や改善提案を検討することで、多くの気づきを得て、改善につながっていくものと思われます。

3 マニュアルが独自のものとして見直し・活用されています。
下野市の市立保育園5園では、保育ポケットの名のもとにマニュアルが整備されています。本園では、このマニュアルをベースに、わかりやすいように追記・修正等を行い、本園独自のマニュアルが作成されています。
プライバシー保護に関しては、「プライバシーの尊重と保護」の規程を作成し、個人情報の「保管・掲示」や「送迎」などの場面の設定に応じた記載や、保護者との会話の例示などに工夫がなされており、わかりやすいものとなっています。感染症についても、「感染症対応マニュアル」や「嘔吐に対する処理の仕方」、「下痢に対する処理の仕方」など本園独自のマニュアルを整備し、感染症の予防・発症に備える様子がうかがえます。
このような独自の取組みにより、職員の共通の認識を深め、園がめざす保育の実施につながっていくものと思われます。
◇改善を求められる点
1 理念を深く理解する取り組みが望まれます。
グリム保育園は理念を「入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場をつくる。」「光と水と緑の中で、心身共に健康で心豊かな子どもを育てる。」と掲げ、これらの理念のもとに3つの基本方針、3つの保育目標が設定、明文化されています。これらは各クラスや事務室などに掲げられ、職員や保護者は日常的に目にすることができるようになっています。またリーフレットや「入園のしおり」「保育課程」「保護者会総会資料」に明記しています。そして職員は年度末、年度初めの引継ぎ時に園内会議において唱和するなど、理解する取り組みを行っています。また、保護者には入園オリエンテーション、保護者会総会などで、説明し周知を図っており、今回実施した職員アンケート、保護者アンケートにおいて、理解を深める取り組みが行われていることが、確認できました。
しかし、「光と水と緑の中で」というキーワードが、具体的な保育活動にどう結びついているのか曖昧になっていることを感じます。また、基本方針の「保育者及び地域の子育て家庭に対し、専門性を生かした支援を行う」との項目では、さらに積極的な取り組みが求められていると考えられます。

2 より確実な連絡体制に向けて
多数の職員がいる本園では、情報の伝達・共有化が特に大切なものとなります。
毎朝のミーティングでの伝達事項や、朝夕の送迎時の保護者との対応などは、ミーティングノート(0・1歳児用、2歳児用、3・4・5歳児用、事務所用)に担当職員がそれぞれ記載し、全ての職員は、このノートを見ることによって情報の伝達・共有化が図られています。
朝夕の送迎時に、クラス担当保育士は、遅番担当保育士に、保護者に伝えることを記載した「メモ」を手渡し、遅番保育士はそれを見て保護者に口頭で伝えています。記録はされないように見受けられます。保護者から連絡を受けた際は、ミーティングノートに子どもの氏名と連絡内容を記載し、担当保育士等に伝えることとなっています。多くの子どもがいる中で、毎回子どもの名前を書いて記録しています。
130人を超える子どもと多くの職員がいる園として、より適切な伝達方法について検討されることが望まれます。

3 臨時職員の業績、能力を評価する何らかの人事評価制度の整備が望まれます。
本園は正規職員11名、臨時職員17名、合計29名の保育士により運営される園児数136名の本市立保育園のなかで最も大きな保育園です。正規職員と臨時職員の比率をみると臨時職員が59%を占め、園の運営において大きな部分を担っています。
職員の人事評価については、その実施規定、マニュアル、システムが整備され、評価者研修も行われ、着実に、また詳細に実施され、職員の配置、処遇、また育成の面に反映されています。しかし、これらの人事評価制度の対象は正規職員だけであり、臨時職員は対象外になっています。
臨時職員は半年毎の契約になっており、契約更新の際に個人面談が行われています。今後の就業継続の意向、保育士としての実績、この半年の反省、今後の目標、自分の強み・弱みなどの自己評価の申告が行われています。しかし、臨時職員といっても契約更新により雇用期間が長くなっている職員も多く、また、臨時職員が園の運営に大きな部分を担っていることから、臨時職員の実績、能力を最大限に生かすためにも、臨時職員に対する何らかの人事評価制度の整備が望まれます。
■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
下野市立グリム保育園は今回で2度目の受審となります。今回受審したことで全職員の保育の見直し、意識の向上に繫がりました。また、新たな課題が浮き彫りとなりました。お迎えの時のより確実な伝達、連絡体制について、地域の子育て家庭に対し専門性を活かした支援について速やかに改善し、積極的に取り組んでいきたいと思います。そして、自覚と責任を持ち、職員一丸となってより良い保育を目指していきたいと思います。
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。