■第三者評価機関名
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■施設・事業所情報
名称 |
那須塩原市永田保育園 |
種別 |
保育所 |
代表者氏名 |
谷口悦子 |
定員(利用人数) |
120(107) |
所在地 |
〒329-2712 栃木県那須塩原市下永田4-1341
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TEL |
0287-36-4649 |
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■第三者評価の受審状況
評価実施期間 |
令和6年6月24日(契約日)~ 令和7年2月10日(評価結果確定日) |
受審回数(前回の受審時期) |
3回 (2019年度) |
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■総評
◇特に評価の高い点 1 子ども一人ひとりを受容し、子どもの状態に応じた保育への取組 市立保育園の保育士が守るべき職務倫理を定めた文書「明るい職場づくり」には、「子どもの気持ちになっての保育・個性の尊重・公平に接すること」等の内容が明文化されている。年度当初のクラス会議の中で、「明るい職場づくり」「全国保育士倫理綱領」「全体的な計画」「標準的な保育の実施方法」について読み合わせを行い、共通理解を図って子どもを尊重した保育の実践を心掛けている。 保育士は一人ひとりの子どもを受容するため、心身の発達状況や家庭環境、生活リズムを把握し、子どもの欲求や内面を理解することを大切にして、それぞれに合った援助方法や配慮の仕方をクラス会議や全体会議、園内ケース会議で検討し保育を行っている。 第三者評価の保護者アンケートには、「子ども一人ひとりを見てくれるのが伝わる」「子ども中心に(一番に)考えている」「その日の気分や体調面などに合わせ一人ひとりに合った保育を行っている」「どんな特性のある子でも温かく受け入れてくれる」等の意見が寄せられており、園では子どもを大切に保育していると保護者が感じていることが窺える。
2 アクションプログラムを活かした保育の質の向上への取組 保育の質の向上に向けて、「永田保育園アクションプログラム」を策定し、「園児の生きる力を育むために、安心安全な保育の提供を目指し、保育士等の資質・専門性の向上に努める」という目標を掲げ、職員間の報告・連絡・相談での共通理解を図ることや、研修による専門性の向上に向けた取組を行っている。また、年2回の職員の保育士としての自己評価や、毎年の園の運営全ての自己評価の実施、定期的な第三者評価の受審によって振り返りを行うなどして、保育の質の向上に努めている。園の運営に関しての自己評価の実施方法については、クラスごとに話し合い・反省をし、副園長がまとめて次年度に繋げている。 園では、保育の質の向上に向けて特に重要と考えている事項として、「子ども一人ひとりを大切にする保育」については、子どもの心や行動を理解し寄り添うことを大切にするために、各種会議を充実させ、研修にも参加するようにしている。また、「園児及び職員の安全確保」については、怪我や修繕に関してヒヤリハット等で報告を受けるほか、不審者・災害対策として訓練を定期的に実施している。特に、安全マップの作成には前年度から継続して力を入れており、年度内に4回見直しを行いながら常に最新の情報に更新し、反省点は次年度に繋げて、子どもの健康と安全の確保に取り組んでいる。さらに、「職員間のコミュニケーション」については、園長は話しやすい職場が保育の質を向上させると考えており、日常的に職員同士で密なコミュニケーションを取るよう心掛けている。
3 保護者が相談や意見を述べやすい環境及び組織的かつ迅速な対応 「意見・相談・質問受け付け保護者対応マニュアル」が策定されており、「保育園のしおり」の説明の際に、いつでも相談や意見を受け付けることを保護者に伝えている。「苦情・意見を受け付けています」という掲示物には、相談や意見を述べられる相手を複数名記載しており、意見箱の近くにはメモ用紙を置き、自由に記入し意見箱に入れられるようにしている。 職員は保護者との信頼関係を築けるよう言葉遣いや態度に気をつけている。保護者からの意見や相談は、送迎時の会話や保育支援システムを通じてクラス担任が主に受けていて、速やかに対応しているが、内容によっては園長や副園長に伝え一緒に対応するようにしている。また、相談内容や回答状況については、クラス日誌に記録し内容別に統計を取り、必要に応じて職員間で情報共有をしていて、その後の保育に反映して質の向上を図るよう取り組んでいる。 保護者アンケートには、「先生方がきさくで心配事や悩んでいることを相談しやすい」、「育児の相談にたくさん乗ってくれる」、「質問に丁寧に回答してくれる」、「保育や子育ての専門的知識があり安心して預けられる」等の意見が多く寄せられていて、保護者が職員の対応や保育の姿勢に信頼感を持っていることが窺える。
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◇改善を求められる点 1 利用者満足の向上を目的とする取組の充実 利用者満足の向上の取組として、子どもについては、園での行事やリクエスト献立の計画を立てる際に、子どもの意見を聞きながら、出来るだけ意見や要望を反映して喜んでもらえる内容にするよう努めている。保護者については、大きな行事(運動会・発表会)の後にアンケートを実施し感想や意見・要望を確認しているほか、保護者総会や役員会での意見等を取りまとめて、その後の運営や保育に反映している。また、保育見学を実施していて、その後の個人面談の中でも、各クラス担任が保護者からの相談や意見を聞き取り、保育内容の参考にしている。 第三者評価の保護者アンケートでは、送迎時等に利用する駐車場の狭さと危険性を指摘する回答が多数見受けられる。また、職員アンケートでも同様の回答が多数出ており、園だけでは解決出来る問題ではないが、市担当課に切実な状況を伝え改善に向けて取り組むことが必要である。 また、現在大きな行事の後に保護者アンケートを実施しているが、保護者総会の出席率が低いことや、子どもの園での状況をもっと詳しく知りたいという保護者の要望も見受けられることから、今後、例えば、保育支援システムを使用した新たな取組を検討し、園の運営や保育内容に対する保護者の満足の向上を図ることが望まれる。
2 保育支援システムの有効活用に向けての取組 市立保育園では保育支援システムを導入し、登園把握・保護者との連絡(連絡帳やお知らせ)・園内の情報共有等を行っている。同システムを導入して日が浅いが、保護者へのアンケートの回収率が良くなるなどの効果も見られる。しかし同システムを利用するタブレットがクラスに1台と配備数が少なく、同システムの機能・アイテムについての職員の理解不足もあることから、十分に機能を使いこなしていない状況が窺える。今後、同システムを活用した業務負担の軽減と省力化を促進するために、文書管理(指導計画・日誌等)や個人情報の取り扱いを含め、市の担当課と現場の職員が連携を図って、保育支援システムの有効活用に向けた検討に取り組むことが求められる。
3 備品・物品等の安全管理の取組 園の建物には収納場所が少ないとのことで、備品や保育関連の物品がいくつか通路(廊下)に置かれているが、子どもの日常の保育面での安全確保や防災上の観点からも、適切な保管場所を確保することが望まれる。現在ある収納場所を有効活用すべく、保管している備品・物品等の内容を再点検して選別を行うとともに、必要性に応じて、例えば建物外に倉庫等を設置する等、改善に向けて取り組むことが求められる。
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■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第三者評価を受審することにより、職員の意識が高まり、職員全員で運営や保育の内容を振り返り、運営や保育、環境整備等の見直しをすることができました。運営や保育で取り組んできたことを高く評価していただけたことは、職員の大きな励みになりました。改善点については、今後の課題として、市担当課や職員間での共有を図り、できるところから改善に努めていきたいと思います。私たちの思いを聞き、ご教示いただきありがとうございました。 |
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■第三者評価結果
別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。 |