とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
特定非営利活動法人 アスク
■施設・事業所情報
名称 マ・メゾン光星(生活介護) 種別 生活介護
代表者氏名 遠藤 充子 定員(利用人数) 105人(109人)
所在地 〒329-3224
栃木県那須郡那須町大字豊原乙1189
TEL 0287-77-1013
■第三者評価の受審状況
評価実施期間 令和3年5月5日(契約日)~ 令和4年1月17日(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2回 (2016年度)
■総評
◇特に評価の高い点
1.利用者個人の特性に合わせた多彩な日中活動と利用者支援
アセスメント「こんなふうに生きてみたい」の活用により、個別支援計画を立て、それにもとづいて日中活動の支援が行われている。日中活動では、利用者の希望や身体状況や特性等を勘案してグループ編成され、広大な敷地を利用した畑仕事、養鶏、野菜栽培、果樹栽培、花壇整備のほか、創作活動、軽運動、菓子・ジャムつくり、手芸など、多岐にわたる活動が実施されている。また、文化スポーツ活動として、絵画の才能を伸ばす「アトリエ」「北原教室」、太鼓と篠笛パフォーマンス「太鼓教室」、個性や感性を大切に織る「手織り」、独自の感性による創作活動「陶芸」、自分を表現する喜びを共に分かち合う「よさこい踊り」、一人ひとりが持つリズムを大切にする「リズム体操」、オカリナを学ぶ「風クラブ羊の丘」、合唱を行う「コーロ羊の丘」、「健康ウォーキング」、「マラソン」、「華道」、「書道」、「染め」と、地域のボランティアの力も借りながら、利用者の生き生きとした生活を支援する活動が行われている。

2.利用者からの相談や意見を大切にした日々の支援
利用者の声を大切にするため、「困りごとメモ」を利用することや、どの利用者からも定期的に相談ごとを聞く機会を設けるなどの苦情解決制度と同じ仕組みを利用して、利用者からの相談に対応している。さらに、利用者には何かあればいつでも職員に相談するよう告知しており、職員全てが相談員であるという事を生活支援員以外の職員の採用の際にも伝えている。実際に看護師や事務職員も相談を受け付けており、医務室や施設事務室に相談に訪れる利用者もいる。また、個別支援計画作成の際も、利用者担当職員がアセスメントシート「こんなふうに生きてみたい」を活用し、本人の生活や活動、余暇の過ごし方、クラブ活動、家族や職員との関係について等の希望を細かく聞き取っている。利用者本人への聞き取りの際はリラックスして話せる雰囲気づくりを心掛け、本人のその時の言葉のみを判断材料とせず、日常支援上の関わりの中で表情や行動などからも本人の思いや希望を汲み取り、プランニングを行っている。

3.開かれた施設づくりのための地域との交流と地域への貢献
施設は、「地域交流を深め、福祉に対する理解がひろがるように努める」として、地域に開かれた施設運営を目指している。元々施設利用者のクラブ活動であった「よさこい踊り」を地域の障害者や子ども、大人・高齢者も参加する「光舞隊(ひかりぶたい)」活動に発展させるとともに、近隣の姉妹チームなどの立ち上げを支援するなどして輪を広げている。絵画作品をホテルや観光施設、カフェ、学校、福祉施設、病院、行政等と協力して展示する活動「つながるひろがるアート展」を支援することにより、障害者アートの普及・啓発に取り組み、地域の活性化にも貢献している。また、太鼓演奏等の活動を通して、地域在住の障害者や子どもを含む家族との交流に寄与している。施設の「光星祭」は地域自治会や各種団体、大勢のボランティアの協力を得て盛大に行われ、利用者もいろいろな役割をもって参画している。那須町と災害時における「福祉避難所」の協定、県北2市1町と「障害者虐待に係る居室の確保に関する協定」を結び、かつ、「セーフティ・ネット拠点事業」に登録することによって、緊急時の地域福祉ニーズに応える準備を整えるなど、施設の地域に果たす役割は大きい。
◇改善を求められる点
1.福祉人材や人員体制に対する具体的な計画の確立
福祉人材の確保については、法人の意向確認が優先することもあり、施設としての人材確保計画を策定していない。現在、欠員が出てからではなく見込みの段階で求人活動を行えるよう、法人と協議している段階である。また、新人職員にはOJTリーダーを付けて丁寧に育てる取組を行い、中途採用職員にも具体的に仕事内容を伝えて教育するなど、定着に向けて工夫しているが、有効な対策を見いだせていないのが現状である。今後、法人と協議し運営に必要な福祉人材(例えば、臨床心理士や理学療法士等の有資格の専門職を含めて)の確保・定着に向けた計画を策定し、施設の理念・基本方針・年度の事業計画の実現を図るよう取り組むことが求められる。

2.総合的な人事管理の仕組みづくり
施設としての人事基準(採用、配置、異動、昇進・昇格等に関する)が明確でなく、職員の業務上の成果や貢献度等については、現在までの慣行や管理者層の見立てなどを基に判断しているのが現状である。また、職員処遇の水準についての評価・分析や職員の意向・意見の把握が十分でないことも窺える。今後、職員が自分の将来の姿を描き具体的な生活設計ができるよう、人事考課制度やキャリアパスの仕組みも策定するなど、人事管理に関する総合的な仕組みづくりに取り組むことが求められる。

3.運営の透明性とサービスの質の改善を確保するための情報公開
法人ホームページで、法人全体の事業や財務状況、法人の各施設の情報を公開している。また、厚生労働省の「障害福祉サービス等情報公表制度」に則り、独立行政法人福祉医療機構の情報サイト「ワムネット」上で、財務状況をはじめとする法人・施設の情報を公表している。マ・メゾン光星のホームページでは、行事案内や広報誌「ひかり」(年3回発行)の内容を掲載して、運営や活動状況を知らせている。評価基準では、施設による第三者評価の受審結果を積極的に公表することを求めており、ホームページ等での対応が必須となる。また、苦情解決制度は、苦情対応を通して施設の運営やサービスの質の向上を図る目的があるため、苦情や相談が寄せられた場合の内容と解決対応状況や改善への取組を公表することになっている。苦情等の申し出者や関係者のプライバシーに配慮しながら、ホームページや広報誌を利用して情報を公開することが求められる。
■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 長い期間をかけてご丁寧に評価してくださりありがとうございました。客観的に施設の持つ長所と短所を知ることができました。また、5年前の結果と読み比べて同じようなことが書いてあるのを見て興味深く感じました。
 今後の事業を継続していくためにも、良い点は残し、悪い点は改善していきたいと思います。利用者にとっても、職員にとっても魅力ある施設を目指します。
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。