とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
株式会社 アールピーアイ栃木
■施設・事業所情報
名称 宇都宮市ゆずのこ保育園 種別 保育所
代表者氏名 黒須 香里 定員(利用人数) 130人(111)
所在地 〒321-0407
宇都宮市松田新田町483
TEL 028-674-2020
■第三者評価の受審状況
評価実施期間 令和3年7月12日(契約日)~ 令和4年1月24日(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2回 (2010年度)
■総評
◇特に評価の高い点
1 地域の人たちの優しい心に支えられ、愛される園づくりが行われています。
本園は本市北部の田園地域にあります。広々とゆったりした環境の中で、地域の人たちの心に支えられ、保育活動が行われています。地域のお祭りである羽黒山神社の「梵天祭り」への参加、老人クラブとの「ぼうじぼ」づくりは、地域ならではの伝統文化との触れ合い、地域愛を育む活動になっています。
地域の農家の協力による「お米づくり」(田植え、田の草取り、稲刈り)、「いちごづくり」(苗取り、観察会・いちご狩り)、JA青年部の協力による「さつま芋づくり」(苗植え、芋掘り)などは地域特性を生かした食農体験活動であり、地域の人たちとの絆を育む活動になっています。
訪問調査日に園の玄関先に羽黒山神社に奉納する手作りの「梵天」が立て掛けられていました。園の保護者の方が作成してくれたとのことで、園児たちの無病息災を願う地域の人たちの優しい心の表れであり、地域に愛される園づくりが行われています。

2 「農」と「食」の大切さについて、体験を通して学ぶ保育が行われています。
広々とした田園環境の中で、様々な「農」の体験活動が行われています。地域の農家の協力による「お米づくり」、「いちごづくり」、JA青年部の協力による「さつま芋づくり」は、作付けから収穫までの一連の生産活動の体験になっています。また、園内ではクラス毎に「畑づくり」が行われ、スイカやトマト、タマネギ、ピーマン、ナス、オクラなど、様々な野菜を育てています。日頃の水やりや草むしり、観察などを通して、実際に野菜が成長するのを見守る活動が行われています。
収穫された野菜は、園でのカレーづくりなどに食材として調理され、食事を楽しんでいます。また家に持ち帰り、家庭での調理に生かされるなど、野菜づくりを通して食への関心、親子の触れ合いを育んでいます。
各クラスには栄養素表、配膳の位置の写真を掲示しています。訪問調査日の昼食の時間、先生が野菜と体づくりの関係について、栄養素表を使って園児たちに説明していました。自分たちが育てている野菜が体づくりに大切なことを、実際の「農」と「食」を通して学ぶ保育活動が行われています。

3 広々とした園舎で、のびのびと元気に育つ保育が行われています。
本園は周囲に田畑が広がる平坦な地にあり、陽当たりがよく、広々とした園舎があります。
広々とした園庭では、運動会やサッカー大会が開催され子どもたちが元気に走り回る姿があり、白線を引いて出来た専用コースでは、三輪車、スクーターに楽しそうに乗る子どもの顔がありました。普段は保育室の前の専用の園庭で遊ぶ3歳未満児たちが来ると、幼児はお兄ちゃん・お姉ちゃんとなって、3歳未満児たちと一緒になって遊ぶ姿も見受けられます。敷地内の一画には畑もあり、大きなスイカ、赤いオクラなどを手にする子どもたちは笑顔です。
室内の広々としたホールでは、発表会も行われます。先生も子どもも一緒になって汗をかきながら楽しくダンスを踊っていました。
広々とした園舎の中で、子どもたちも先生も、のびのびと楽しく元気に活動している姿が印象的です。
◇改善を求められる点
1 第三者委員制度の周知に努めることが望まれます。
第三者委員制度について園は保護者に対し、入園時の説明資料である「重要事項説明書」内に記載し、入園時等で説明を行っています。また、園内には「苦情受付担当者」や「苦情解決責任者」、「第三者委員」を明記した苦情解決の相談窓口体制のポスターを3か所(玄関、幼児廊下、未満児廊下)に掲示し、周知に努めています。しかし今回実施した利用者アンケートで「第三者委員制度の認知度」は必ずしも高いとは言い難い結果となっています。
朝夕の送迎時の保護者との会話や家庭連絡帳などで頻繁な交流があり、園と家庭とは親密な様子がうかがえることから関心が低いとも考えられますが、親密であるからこそ話しにくいケースもあり得ることから、「第三者委員」制度について、保護者の関心をより高め、周知に努めることが望まれます。

2 全職員が情報を共有するさらなる工夫ある取組が望まれます。
職員アンケートで、「サービスの記録内容や方法に差異が生じないよう、職員に対し研修や指導を行っていますか」等、情報共有に関する問いに「できている」との回答が低い項目が多く見受けられます。一方で「ヒヤリ・ハットや感染症の情報を収集し、組織として予防策を講じていますか」では「できている」は高い比率となっています。比率が高い項目では、短時間勤務職員を含めた全職員に会議や研修等の資料が回覧等されています。
短時間の勤務では、他の職員と同様に会議に出席したり研修に参加することは難しい状況があると思われますが、すべての職員が情報を共有できるようさらなる工夫ある取組が望まれます。

3 職員一人一人の就労環境の改善に一層努めることが望まれます。
職員アンケートで「職員の就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労ストレスなど)や意向を把握し、改善に取り組んでいますか」の問いに、「できている」との回答は全体的に低くとどまっています。また、「希望があれば職員が相談できる窓口やカウンセラー等が設置されていますか」についても同様に、「できている」との回答は低くなっています。
人事評価における面接や休暇取得管理、ストレスチェック等により、職員の就労状況や意向、疲労、ストレスの状況等の把握に努めていますが、職員の満足度はまだ十分とは言えない状況がうかがえます。現在行っているメンタルヘルスチェックや健康相談、カウンセリングの制度等の周知、活用促進を図るなど、職員一人一人に対するより一層の就労に関する対応が望まれます。
■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 第三者評価を受審するにあたり、職員全体で保育の内容を振り返るとともに、環境整備、マニュアル、保護者支援等についても、あらためて学びを深める機会となりました。
改善を求められた点については、職員全体で共通理解を深め、情報共有の工夫や就労環境の整備のため、一層の改善に取り組んでまいります。評価いただいた点は、職員の大きな励みとなりましたので、今後も地域の方との繋がりを大切にしながら、全職員で更なる保育の質の向上を目指し、努力を続けていきたいと思います。
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。