とちぎ福祉サービス第三者評価推進機構

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福祉サービス第三者評価結果


■第三者評価機関名
特定非営利活動法人 アスク
■施設・事業所情報
名称 栃木市認定西方なかよしこども園 種別 保育所
代表者氏名 小花 記代子 定員(利用人数) 160人(118)
所在地 〒322-0603
栃木県栃木市西方町本郷 516番地2
TEL 0282-92-2900
■第三者評価の受審状況
評価実施期間 令和3年6月25日(契約日)~ 令和4年3月16日(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3回 (2016年度)
■総評
◇特に評価の高い点
1 子どもが心地よく過ごせる環境の中での教育・保育の提供
公立の認定こども園であり、保護者の就労等に関わらず要望があれば市内広域から入園を受け入れ、子どもや家庭状況に合わせ教育・保育を一体的に提供している。保護者は自身の健康状態や就労状況の変化があっても、安心して継続した子育て支援を受けることができる。広い園庭と使いやすく整備された乳児室、オープンスペースのある幼児室は、日々安全管理・衛生管理が行われ、子ども達が安心して過ごせる施設・設備となっている。保育教諭は、子どもの年齢に合わせ、それぞれが自発性を持って過ごせる生活や遊びの環境を整えている。また、子どもが自分の思いを伝えられるよう、一人ひとりの子どもの言葉や表情・仕草を受け止め、子どもが興味を持ったことをやりとげるために、何をすればよいかに自分で気づけるような支援に取り組んでいる。

2 感染症予防や発生時の安全確保の取組
市として感染症マニュアルがあり、その内容に沿って予防や対応を行っている。様々な感染症についての市や県からの情報は、全職員に回覧し保護者向けに掲示板に貼って周知するほか、必要に応じて職員会議で具体的な対応方法等について説明し学習している。園における感染症発生状況等については、個人のプライバシーに配慮しながら保育室に掲示するほか、一斉メールでその都度情報を伝え、情報が全保護者に伝わっているかどうか確認して再度メールするなど周知の徹底を図っている。新型コロナウイルス感染症予防対策については、空気清浄機・加湿器を各クラスに設置し、日々玩具・遊具やドア・窓の消毒と保育室等の換気を行っている。また、子ども一人ひとりを注意深く観察して健康状態を確認し、小まめな水道での手洗いと手指のアルコール消毒を徹底するなど、市の方針に沿って適切な対応を取るよう努めている。

3 職員一人ひとりの研修機会の確保及び活発な園内研修の取組
園では、年度ごとに、現在保育教諭が課題としていること、例えば「環境構成」や「幼児理解」などの様々なテーマで年間を通して園内研修を行っている。令和3年度はコロナ禍の下でオンライン研修に力を入れ、短時間勤務職員も含めて全員が受講できるよう研修機会を保証している。保育教諭は市内公立保育園の保育士研究会の活動に参加し、令和2~3年度は『園児の体力づくりにつながる遊び(活動)』をテーマに園内研修に取り組んでいる。幼児部では、全国国公立幼稚園・こども園長会による研究会活動に参加し、令和2年度は『のびのびと自由に表現する子~多様な体験を通して~』をテーマに年齢別の事例検討を行うなど、園内研修に活発に取り組んでいる。
◇改善を求められる点
1 子ども一人ひとりに視点を置いた個別的な保護者への支援及び連携の強化
園では、送迎時を利用し、家庭での子どもの様子を聞いたり相談等に応じたり、園での子どもの様子を伝えたりして保護者との連携に努めている。また、園だよりやクラスだより等を通じて、教育・保育の意図や内容について保護者に知らせている。0歳児と支援児の保護者には、乳児ノートや連絡ノートを利用して緊密な連絡を取るようにしているが、1・2歳児の保護者への連絡ノートは使われなくなっている。また、全ての子どもが使用している「出席ノート」に、保育教諭が毎月末に園での生活状況や成長の様子等を短いコメントにして書き添え保護者に伝えていた取組が、令和3年度途中から取り止めとなっている。こうした現行の取組では、保護者が安心して子育てができるための、子ども一人ひとりに目を向けた支援や連携という点では十分とは言えない。保護者アンケートには「園での子どもの様子を知ることができなくなった」と落胆する意見が寄せられている。今後、園の現在の運営方法や取組について市保育課とも連携して見直しを行うとともに、例えば保育参加や個別面談の実施に向けて検討するなど、子ども一人ひとりに視点を置いた、個別的な保護者への支援及び連携の強化に取り組むことが求められる。

2 評価結果に基づく課題の明確化と、計画的な改善策の実施
第三者評価を定期的に受審し、評価結果を受けて、保育の標準的な実施方法について明文化したり、クラスだよりの発行回数を増やしたりする改善が取り組まれている。一方で、保護者に対する情報提供や家庭との連携の取組が弱まるなど、評価結果が生かされていない状況も見られる。今後は、評価結果に基づく課題について明確化し、改善策が計画的に取り組まれているか、定期的に確認を行うなど、評価活動の実効性を高める取組が求められる。

3 教育・保育状況の記録要領と伝達確認のための記録の作成
教育・保育の記録は市共通の様式と園独自の様式で記録をしているので、認定こども園としての記録方法を周知するため、令和3年度は「日案の書き方」をテーマに園内研修を行っている。今後は、記録内容や書き方に差異が生じないよう、保育教諭の異動に対応するためにも記録要領等を作成することが望まれる。また、子どもの教育・保育時間に違いがある中で、一日の中で勤務シフトによって担当保育教諭が変わるため、教育・保育状況をクラス担任や保護者に連絡したかどうか確認できるよう、今後書面に記録しておくことが望まれる。
■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回の受審結果に基づく課題を明確化し、職員全体で話し合い共通理解を図りながら、我が園で出来る取り組みや改善策を見出していきたい。まずは、保護者が安心して子育てができるよう、子ども一人ひとりに視点を置いた個別的な保護者支援及び連携の強化に努め、信頼関係を築いていきたい。また、コロナ禍だからと諦めるのではなく、コロナ禍の今だからこそ、子どもの育ちや保育のあり方、行事の目的などを見つめ直し、必要性を捉えたり工夫を凝らしたりして、安心安全そして、子どもたちが日々楽しいと思える保育が提供できるよう取り組んでいきたい。
■第三者評価結果
 
  別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。