■第三者評価機関名
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■施設・事業所情報
| 名称 |
栃木市くらのまち保育園 |
種別 |
保育所 |
| 代表者氏名 |
杉浦 弘美 |
定員(利用人数) |
110(104) |
| 所在地 |
〒328-0016 栃木県栃木市入舟町6-1
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TEL |
0282-20-5151 |
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■第三者評価の受審状況
| 評価実施期間 |
令和7年6月10日(契約日)~ 令和7年11月10日(評価結果確定日) |
| 受審回数(前回の受審時期) |
2回 (令和2年度) |
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■総評
◇特に評価の高い点 1.中心市街地にあり、栃木市の歴史・文化に包まれ、恵まれた文化環境の中にあります。 栃木市くらのまち保育園(以下「本園」という。)は、かつての小学校の移転に伴い、その跡地に平成30年に建てられた栃木市(以下「本市」という。)の公立保育園で、最も新しい保育園です。 本園の東側には本市の中心地を北から南に流れる巴波川があり、栃木市立美術館、文学館、きららの杜とちぎ蔵の街楽習館が隣接してあります。また、本市が生んだ文豪・山本有三の顕彰碑やゆかりの松(市文化財)があり、本市の歴史的、文化的財産が集積する中心市街地にあります。 園児たちは日頃、それらの歴史的、文化的施設、ゾーンを巡る散歩コースを歩いており、無意識のうちに本市の歴史、文化を肌身に感じ、学んでいます。本園は本市の歴史・文化に包まれた恵まれた文化環境の中にあります。
2.園舎は真新しく、よく考えられた恵まれた施設環境を備えています。 本園は平成30年に竣工した本市の公立保育園で最も新しい園です。すべての保育室は南側に面し、ベランダがあります。東の角には事務室があり、東の玄関ゾーン、南に広がる園庭、駐車場を一望できる絶好の位置にあります。 室内の内装は木質で全面が覆われ、柔らかい、温かみのある環境を演出しています。広い玄関ホールに隣接し相談室、会議室があり、そこから天井の高い中廊下が50メートルほど続いています。天井にはトップライトが設置され、太陽の光が差し込み、明るい空間となっています。廊下の南側には各年齢の保育室が並び、北側には遊戯室、ランチルーム、調理室、一時預かり保育室が配置されています。全館冷暖房を完備し、年齢の低い乳児、園児たちの保育室は床暖房が設備されており、恵まれた室内環境を整えています。園の南を占める園庭は広々として、鉄棒、ブランコなどの遊具が配置されていました。 本園は竣工してまだ間もなく、真新しく、空調設備を完備し、配置などよく考えられた建物になっており、恵まれた施設環境を備えています。
3.栃木市の新たな園として園独自の取組を定め、保育等が行われています。 本園は平成30年4月1日に、「いりふね保育園」と「そのべ保育園」が統合して設立された新しい園です。 本市では公立保育園統一のマニュアル等が多数整備されており、本園でも統一マニュアルが保育等取組の基本となっています。 この統一マニュアル類に加え、本園では平成30年度の設立に合わせて、本園独自の取組について定めた「苦情解決マニュアル」や「虐待対応マニュアル」、「洪水に関する避難確保計画」、「河川増水時の対応」、「プライバシー保護マニュアル」、「早番遅番の保育業務手順」、「安全計画」などを策定しています。本園の立地や施設形状等に適したマニュアル類が整備されたことによって、より望ましい保育等に向けた取組が行われています。
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◇改善を求められる点 1.独自の「園目標」実現に向けた取組が期待されます。 本市では公立保育園全園共通の「保育理念」や「保育目標」等が定められていますが、本園はこれに加え、独自に3つの「園目標」(明るく元気に遊ぶ子 思いやりのある子 自ら考え工夫する子)と、3つの「保育内容」(園庭でたくさん遊び、豊かな心と体を育てます、など)を定めています。 「全体的な計画」は、本市公立保育園共通のものとして毎年作成されており、本市の「保育理念」や「保育方針」、「保育目標」がこの中に位置付けられています。しかし、本園独自の「園目標」はここに明示されておりません。「国籍の異なる子どもや障がいのある子どもなどとも日常的に一緒に過ごすことから思いやりの心が育つ」ことや、「子どもの言葉や行動に注意を向け、子どもが主体的に取り組んでいくよう支援する」といった活動が、「全体的な計画」などに位置付けられ、市の保育理念とともに、独自の「園目標」の実現に向けて取組がより明確となるよう、計画等の位置付け、見直し等がなされることを期待します。
2.利用者一人一人に対するより丁寧な相談体制の確立が望まれます。 保護者が園と意見交換や相談を行う場として、「連絡ノート」や朝夕の送迎時の会話がありますが、「連絡ノート」は0歳児のみで、1歳からは「健康カード」となり、相談ごとを記載するスペースも非常に少なくなります。朝夕の送迎では朝遅番の職員が担当しており、クラス担当の職員と直接話す機会は少なくなっているのが現状です。「クラス懇談会」や「保育参観」などの場が設けられていますが、個別に相談するには保護者からその旨を伝える必要があります。 利用者アンケートにおいて、「子どもの発達や育児について懇談会等が開催されるなど、保育所と保護者が共通認識を得る取組が行われていますか。」について、「はい」は50.0%となっています。個別懇談会の開催を検討するなど、利用者一人一人に対する、より丁寧な相談体制を確立されることが望まれます。
3.苦情解決の仕組みについて、さらなる周知が望まれます。 「第三者委員」など苦情解決制度についての利用者の理解が、十分とは言えない状況にあります。「第三者委員」等について、重要事項説明書に記載・説明し、また、玄関から見える事務室のガラス窓にも掲示していますが、認知度は58.1%に留まっています。 社会福祉法第82条により、利用者からの苦情の適切な解決に努めることが求められており、その体制を定め、利用者に周知を図るとともに、苦情に対して適切に対応されていることが明らかになるよう、取り組んでいくことが必要です。 先ずは苦情解決の仕組みについて、周知に向けた工夫ある取組を行っていくことが望まれます。
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■第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回の受審は、園の運営全般に関して職員が振り返りをし、話し合う機会を設けたことで見直すことができました。 課題の一つでもある、保護者や地域ニーズの把握と周知に向けた情報発信の工夫をしながら、より連携と信頼関係が深まるよう、努力していきたいと思います。
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■第三者評価結果
別紙の「第三者評価結果」に記載している事項について公表する。 |